文系ヒキニートの自堕落物語

就職活動で失敗してどん底に落ちた中堅大学文系ニートが社会人として復帰するまで頑張るブログです。近況報告、映画、音楽、本、やってみた事等々書いてます。

『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を見た話

 

こんにちはッ!

引きこもりニートでございます。

 

 

今回は、「後味が悪い映画」の中でも往年の名作として昔から語り継がれている『ダンサー・イン・ザ・ダーク』を見たので、その感想を書こうと思います。

 

ダンサー・イン・ザ・ダークは昔からずっと見たいと思っていて先日ついに見ることが出来たので、見たい映画が見れたという喜びと色々感じたことがあったのでいい機会だしそれをまとめておこうかなと思いました。

大したことは書けないと思いますが興味のある方はぜひ見ていってくださると嬉しいです。

 

あらすじを書きだすとかなり長くなってしまうのでここでは書きません。

あらすじは他にまとめてくれているサイトがたくさんあるので気になった方は是非そちらで調べてみてください。

 

 

 

 

ダンサー・イン・ザ・ダーク』は登場人物全員クズの鬱エンド

ダンサー・イン・ザ・ダークは基本的に2通りの意見があると言われています。

1つ目は「ダンサー・イン・ザ・ダークは後味が悪い映画だけど素晴らしい映画。大好きな映画だ。生涯で最も素晴らしい映画だ。」という賛成の意見です。

もう1つは、「ダンサー・イン・ザ・ダークは後味が悪くて最悪な映画。二度と見たくない。」という反対の意見です。

この映画が発表された当時は、映画評論家の中でも賛否両論があったみたいで上映が終わった後に拍手とブーイングが巻き起こったなんていう話もあります。

 

僕は2つ目の意見です。

実は、この映画を全て見るのに3日間くらいかかってます。

2時間ぐらいの映画だったのですがあまりにも重苦しく辛い展開が続くので、僕は途中途中で切り上げながら見ました。

ぶっ通しで見れないのです。

映画館だったらまだ見れたのかもしれませんが家で1人でぼーっと見るにはあまりにも重い映画です。

 

登場人物全員クズの鬱エンドと見出しを書きましたが、僕がこの映画を見てまず感じたことはこれでした。(どこかのキャッチコピーをもじりましたが決してふざけているわけではないです)

本当に登場人物が全員クズなのです。

 

ビルについて

まず、主人公のセルマが最終的に死刑となってしまった諸悪の根源。

セルマが息子の目の手術費のためにずっと前から貯めていた貯金を盗んだビルです。

ビルは妻の浪費癖を止めることが出来ず、ついにはセルマの金を盗みセルマが「自分を誘惑してきやがった」だのと嘘をつきセルマに罪をなすりつけた挙句、最後には「自分を殺せ殺してくれ」と哀願してセルマに自分が持っていた銃を撃たせ死亡します。

まず、貯金を盗んだのは妻の浪費癖のせいで首が回らなくなっていたためです。

その貯金も大金なのかというとそうではありません。

現在の日本円に直せば30万円程度のお金です。

彼はその30万円のためなのか自分が盗んだということを隠したかったのか、妻に簡単にバレるような嘘をつきます。(それを鵜呑みにして信じたビルの妻もクズ)

そして、僕の憶測ですが自分が首の回らない生活に振り回されていることに嫌になったのでしょう。

セルマに哀願し銃を撃たせて死にます。

死にたければ自分で頭を撃ち抜けば済むのです。

ですが、自分にまとわりつく嫌なもの全てをセルマになすりつけるかのようにして死んでいくのです。

セルマは目が見えないこともありこの時の行為が残忍な行動として判断され後に死刑となります。

ここまで書いていて何となくわかるかもしれませんが、

ビルは警察官なのです。

正義の象徴である警察官のビルがゲスの極みと言えるような行為のフルコースをこれでもかと見せてくれます。

本当にクズです。

 

リンダについて

そして、ビルの妻リンダはある程度のことはわかっているのにも関わらずセルマを守ろうとしません。(守ると自分がこれから苦労するハメになる)

その結果、セルマは裁判で不利な方向へ追いやられていき最終的に有罪、死刑となるのです。

そもそもはリンダの浪費癖が一番の原因なのですが、ビルがセルマに「リンダは浪費家なんだ」と語るまで一切そのような姿を見せません。

それまではセルマのことをよく考えている心優しい隣人として観客の目に映っているのです。

なので、リンダが浪費家だということを知ってからのリンダの行動は非常に気持ちが悪いです。

そもそも嘘臭いビルの話を簡単に信じてセルマの話も聞こうとしませんし、ビルとセルマが揉めていてもすぐに止めようとしません。

リンダもクズです。

 

キャシー・ジェフについて

次に、セルマの親友キャシーとセルマのことが好きな同僚ジェフの存在です。

この二人は常にセルマのことを気にかけています。

後半でセルマが死刑を免れるかもしれないという展開にまで持っていったのもこの2人のおかげです。

ですが、僕はこの2人もクズだと思っています。

 

セルマは自分が働いて無駄遣いもせず貯めたお金は約30万円です。

セルマの息子ジーンはセルマの病気を遺伝として引き継いでおり目の手術をすれば将来失明せずに済みます。

キャシーは、映画の後半で「有能な弁護士を雇い裁判をすれば死刑は免れる。費用は手術費の30万円。30万円を払えばこの弁護士が動いてくれて減刑される。息子には母親が必要なのだ。」とセルマに説得するのです。

セルマは息子の手術のために必死でお金を貯めたのです。

今更弁護士費用にその手術費を回すわけがありません。

結果、セルマはその弁護士の話を断り死刑となります。

 

たかが30万円でしょ?

なんでキャシーが肩代わりしないの?

 

ジェフもこの点に関していえば同罪です。

キャシーやセルマはジェフがセルマのことを好きというのは知っているのです。

なんならキャシーとジェフで15万円ずつ折半すれば弁護士を雇うことができセルマを救えるのです。

これが500万とか1000万ならまだわかります。

現実にもあり得そうな話です。

 

30万円払えば、親友であり自分の愛する人を救うことができるのになぜそれをしようとしないのか?

キャシーに至っては、最後のシーンでそれなりに綺麗な恰好をして親友の絞首刑を見に来ています。

バカなんでしょうか。

 

ここからは僕の憶測になります。

セルマ・キャシー・ジェフは同じ工場で働いているのですが、セルマだけもらっている賃金が低いという可能性があります。

セルマは目がほとんど見えないので、周りの人と同じような働きが出来ず最後は機械を故障させクビになります。

途中途中の工場で働いているシーンでセルマは工場長のような偉い人から怒られている場面を何度か見ることができます。

全員一律であれば話は別ですが、セルマは周りの人と同等の働きが出来ないが何とか工場で働かせてもらっている状態であったと仮定するならば、キャシー・ジェフよりももらっている賃金が低くてもおかしい話ではありません。

またジェフに関していえばジェフは車を持っており車で通勤をしています。

少なくとも車に乗れるほどの余裕はあるということです。

そのジェフ・キャシーの2人が15万ほどのお金を用意することが出来ないなんてあり得るのでしょうか。

 

僕はそれに気づいた時点で、キャシーもジェフもクズなのだろうなと思いました。

最後は見殺しにするのか、と。

もちろんこれが映画でなければ、ジェフが30万円用意してセルマの息子は目を手術しセルマは死刑を免れセルマが出所した後3人で仲良く暮らすなんて生活も予想できそうです。

鬱エンドである以上、こういう話運びになることは仕方ないことなのだと思うのですがそれでも僕の中ではこの2人はクズだという印象しか抱きませんでした。

 

セルマについて

最後は主人公であるこのお方です。

先に言っておきます。

セルマもクズです。

もちろんセルマに関していえば立て続けに不幸が続くわけで、せっかくミュージカルに参加出来てちゃんとした役をもらうことができたのに失明したことで自ら役を降りることになったり、隣人に貯金は盗まれるわ、隣人殺さないとお金取り返せないわ、殺したから結局自分も有罪で最後死刑になるわ、と悪いことしか起きません。

その不幸が続く場面が最初から最後まで強く描かれているので一見すると気づかないと思います。

ですが、よく考えるとセルマにも怪しい(クズだと感じ取れるような)シーンがあります。

工場で働いてるシーンなのですが、ミュージカルの台本の練習に夢中になって真面目に仕事をしていない描写があります。

その時機械を故障し偉い人に怒られるのですが大して反省していません。

息子の手術費のために必死に働いてるんでしょ?

浮かれる気持ちもわかるけど仕事の時くらいもっとまじめに働けよ!!と。

また、ジェフに対する態度も何とも言えなかったんですよね。

頑なにジェフを頼りたくないという気持ちも見てて感じ取れるのでジェフに冷たい態度で接するのもわかるのですが、後半の方になるとなんだかんだジェフに送ってもらったりとジェフを頼る場面がちょこちょこ出てきます。

結局ジェフの優しさに甘えちゃってるじゃん、と。

実はこの映画ではジェフも結構重要な立ち位置の人間みたいで、ジェフが居ないとこういう展開に成り立たないという場面もいくつか出てきます。

しかも、その全てがジェフがセルマを好きだからこそできる優しさで成り立っているのです。

ジェフの優しさのおかげで自分が救われている場面もあるのに、頑なに心を開かず冷たい態度を取り続けます。

こう考えると事情があるのはわかるのですが、持病云々の前に人格に重大な問題があるように見えて仕方がありません。(実際セルマは目の持病以外にも知障なのではないかという意見もある)

 

と、ここまで長く書いてきましたが結局僕の目には登場人物が全員クズだということしか映りませんでした。

鬱エンドの詳細は書かないほうがいいと思うので書きませんが、唯一ラストで救いがあったのでその点だけは良かったなと思いました。

 

ですが、それ以外は本当にただの鬱エンドです。

まさしく後味の悪い映画となっています。

 

 

この映画のいいところ

好きな人はとことん好きな映画なのだと思います。

ダンサー・イン・ザ・ダークの後味の悪さなのですが、映画でしか表すことができない独特な後味の悪さを表現しています。

後味が悪い映画のカテゴリーの中でも王道の後味の悪さといっても過言ではないかもしれません。

良い悪いは置いといて、ダンサー・イン・ザ・ダークは間違いなく名作として語り継がれる映画の出来なのです。

おそらく、その映画としての出来の素晴らしさや見た人のみが感じ取ることのできるメタ・メッセージ的な要素に惹かれる方が多いのかなと思いました。

だからこそ、鬱エンドで後味が悪い映画なのにも関わらず賛成の意見があったりパルム・ドールという素晴らしい賞を受賞することができたのかもしれません。

 

あとは、ビョークの迫真の演技を見ることが出来ます。

演技がとにかくハマっていてビョークでしかセルマの役はこなせないだろうなと見終わってすぐに感じました。

これが、もし有名なハリウッドのスター女優とかになるとまた違った味の映画になっていたのかもしれません。

後味の悪い映画を作ることが大好きな監督の実力、役者としてスキルがないはずのビョークが演じた迫真の演技、この2つがあってこそ重くて辛い後味の悪さが表現できたのだと僕は思います。

(ちなみに、見終わった後YouTubeビョークのインタビュー動画見て別人だと確認して安心したのは秘密の話です。ホントに「ビョークってやっぱセルマみたいな人なのかな?」とか思ってたんです。生のビョークを見てない人にとってはそのくらい素なのか演技なのかわからないと思います。)

 

ものすごく陰鬱な気分になりたい時とかおすすめの映画かもしれません。

好きな人は高評価をつけるくらい好きな映画みたいですしね。 

まだ見たことがない人にとってはおすすめの映画ですよ。

名作ですし一度見ておいて損はないかと思います。

 

 

まとめ

この映画は2回目、3回目と見たらまた変わるのかもしれませんが、僕は正直当分の間は見るのはもういいかなと思っています。

最後まで見るのがとにかくしんどかったので、次もし見るとしたらテレビで放送されていた時とかですかね。

1回みたら充分!って感じでした。

 

今回はこのへんで終わりたいと思います。

ここまで読んで下さりありがとうございました。